こんにちは、首がまだ痛い税理士の磯谷です。
自重トレはケガしにくいのが利点なのに、平然とケガしました。
ところで、今回は帳簿記帳(経理)の重要性について。
中小零細企業の場合、社長=営業マンなわけで、現場で手一杯。
バックオフィス(特に経理)に手が回らないってパターンが定番です。
でも、小さい会社だからこそ、日々の記帳(経理)は大事だなと思うわけです。
出来るだけ、記帳(経理)は自社で行い、かつ頻度をこまめに行うことをおススメします。
自分で記帳(経理)するメリット
業績を常にウォッチできる
税理士事務所では、「記帳代行」というのをやったりします。
クライアントが自社で記帳(経理)するのではなく、税理士事務所にアウトソーシングするわけです。
月々の領収書や請求書、通帳記録などをまとめて出して、帳簿作成を依頼することになります。
で、アウトソーシングすると、どうしてもタイムラグが出てきます。
会社が自社で行うのであれば、業績を常に把握することができます。
経営判断はタイミング勝負なところがありますので、これはアドバンテージになります。
また、主体的に帳簿に触れていると、会計のしくみがだんだん感覚でわかるようになってきます。
経営者なのに、いつまでも財務諸表(貸借対照表、損益計算書など)に興味がない人(無関心な人)は、やはり残念です。
なんていうか、姿勢のあり方として、です。
自分の会社に興味ないのか?って話です。
記帳をアウトソーシングすること自体が問題とは考えていません。
その出来た数字に興味を持ったり意味を考えるのであれば、全然良いのですが、稀に、出てきた数字にすら向き合わないケースも見受けられるため、そういうのは、おのずと業績も微妙になりがちです。
最初は委託してもいいし、だんだん自社で出来るように個別コンサルティングという形でサポートさせて頂いてもいます。
無駄をなくすキッカケになるかも
経理を自分で行うと、業績を把握しているので、経費についても厳しくモニタリングするキッカケになるかも知れません。
利益が出ていれば余裕ありますし、出ていなければ工夫しますし。
そもそも中小の場合は固定費をタイトに見ているはずなので、あまり削るものが無かったりしますが、経理を自社で行っていれば、少なくともフタを開けてみたら経費が半端なかった、みたいな事態は避けられます。
利益を出すために必要な売上高がわかる
これが個人的には一番大事だと思っています。
「利益を出すために、あとどれ位の売上が必要か」という発想は、とても大事です。
これは、いたずらに経費を削る発想とは異なります。
自社で経理していると、月々の固定費やアベレージがわかってきます。
これによって、損益分岐点(=利益がちょうど±0になるために必要な売上の理論値)がわかるため、「あと○○円ぐらい売上が立てば利益が出る」ということがわかります。
これが何の恩恵をもたらすかといえば、例えば
①「これ以上の売上は、断っても別に困らない」と判断できる
→条件の悪い案件などに無理して飛びつく必要がない。身を削ってヒーヒーいいながら無駄に頑張る必要がない。
②新しいプロジェクトにフルスイングできる
→ここから先は断っても経営的に困らない水準なので、そのぶん時間を創って新しい発想やプロジェクトに着手できる。将来の種まきができる。
こういう効果が望めるかも知れません。
特に、ひとり社長の場合は時間と資源が限られているので、この辺りは大事だと思っています。
従業員がいないので、いたずらに売上を必要としないため、なおさら仕事を選べますし、時間を確保できます。何するにしても、判断は自分次第です。
ストレスを無駄に抱えないで済む(自由に生きる)秘訣ともいえます。
経理をこまめに行うメリット
上記については、イコール、経理をこまめに行うメリットでもあります。
それプラス、以下にいくつか書きます。
銀行からの融資を受けられやすい
経理をこまめに行うメリットとしては、銀行に融資の打診をしたいときに有利になります。
というのは、直近の「試算表」が必要になるケースが多いですので、こまめに経理を更新していれば、あわてる必要もないしタイミングを逃すことも少なくなります。
節税対策がしやすい
業績がわかる=納税予測も立てやすいわけです。
ということは、必要に応じて節税対策もしやすくなるでしょう。
個人的には「節税」という言葉はあまり好きではないのですが(節税とかいいつつ、ただの税金の先延ばしでしかない方法が多く語られているため)、本当に効果が期待できるものも少なからずあります。
そういう判断が出来るのは、メリットですよね。
結論
なので、記帳(経理)は出来るだけ自分で、かつタイムリーにしましょう。
そのためのサポートをもっとご提供出来ればいいなあーと思いつつ、結びとなります。
編集後記
今日は京橋にある法人クライアントに訪問。
首が痛いのでカクカクした動きにて訪問。