「記録する」ことは色々役に立つことが多いです。
私も、もっと記録しようと思います。
記録することの効果
記録すると、いいことがあります。
・予定を忘れない(将来)
・あのときはこうだったな、と振り返れる(過去)
・記録することで思考を整理できる
・記録をたどることで取り組みの過程がわかる
・相手に伝えることができる
・久々に会う相手とのコミュニケーションを円滑にする
・後世に残せる 等々。
人間の記憶力はあいまいですから、歴史的にも昔から何らかの形で記録してきたと思います。
記録は紀元前の壁画(絵)からはじまって、文字ができ、記録の媒体は、壁、木簡、羊皮紙、紙、写真など変わり、今では音声、動画、アプリなどでも記録できます。
税理士の場合
税理士の場合、記録すべきシーンは結構あります。
初回面談したとき(定期打合せ含む)
初回にお会いするときは、案件にもよりますが、おおむね「経緯」「事業概況」「お悩みごと」「解決策の提案したこと」「今後の流れ、次回の約束」などをwordやアプリ(Evernoteなど)で「初回面談メモ」として記録・保存します。
また、お会いした方(ほぼ間違いなく社長)との雑談から得られる情報(趣味、家族、エリア、出身、思考の傾向、雰囲気やふるまいなど)も出来るだけ記録しています。
経緯や事業概況などは仕事的に、事業を知るうえで必要ですが、後者の雑談は社長との今後のアプローチの仕方に役立ちます。
例えば、どんな接し方が望ましいか、この話題は使えるとか、この方の場合ここまでならくだけても良い、とか。
初回のインスピレーションは大事にしています。
どんなに事業が素晴らしくても、ご本人と相性が合わなそうであれば、ご縁はなかったと判断するケースがあります。
また、打合せした内容や課題、雑談など記録しておくと、次回お会いした時にスムーズに会話を再開できます。
お付き合いの長いクライアントの場合、記録が絵巻物のように長くなっています。
月次決算のとき
月次の帳簿締めは、弊所の場合は定期的に行います。
回数は年1回、3回、4回など契約プランに応じて様々です。
このとき、クライアントから頂いた基礎資料などを参照したりしてチェック・作成するのですが、このとき記録は欠かせません。
①不足資料のリスト化
売上、支払い、預金、領収書などルーティンのものから、スポット的なもの(借入返済表や設備投資などの契約系)は不足がちですので、足りないものは追加で確認するために記録。
②不明項目のリスト化
だいたい、よくわからない項目が出てきます(預金履歴など)。このとき、随時不明点をリスト化してその時に聞きます。
わからないままで期中に仮払金処理したりして溜めると、決算時にテンションが下がります。
③作業項目と時点の記録
この月次では何の項目をどの時点まで確認した、という記録をします。これによって、次回の月次で再開する時点などが項目ごとにわかります。資料を依頼する際にも、この記録を確認します。
④判断した項目の経緯と根拠の記録
ここは税理士業としてリスクのある部分です。税務判断や会計処理の判断は、複数選択肢があったり、クライアントの状況に応じて異なる判断が必要になるケースがあります。
また、複雑な論点であれば書籍や条文、国税庁HPなどの情報を参照して判断していきますが、この根拠条文や判例、判断に至った経緯などを詳細に記録しておきます。
初見の論点であれば尚更です。一歩一歩やらないとこわいです。
この判断の過程や結論を記録するというのは、公認会計士として監査法人で勤務していたときに物凄く訓練しました。
「監査調書」という、監査の過程や結論を記録する書類(データ)があるのですが、公認会計士の成果物は、この監査調書になります。
なので、自分が行った行為や判断を外部に証明する唯一の証拠になるので、この作成ノウハウは今でも基礎になっています。
税務調査のときも、判断の過程や結論など、文書を作成することがありますが、このノウハウを活かしています。
申告のとき
申告書を作成するときも、判断が必要なシーンはよくあります。
税額控除なんかが良い例です。
条件や算定過程など、Excelで作成したりします。
一度作成すると他のクライアントにも横断的に使用できることが多いので、最初は苦労しますが、記録していくとツールが増えていきます。
筋トレの場合
筋トレは過去のトレーニング記録を残しておくと、効果は大きいです。
記録しておくと、成長の足跡が残せるし、振り返れます。
特に停滞やケガを最小限に抑え、たゆみなく進歩を続けることができます。
その技術が、ペンと紙です。
・種目
・種目の順番
・レップ数(回数)
・インターバル
・日付
・やり方(スーパーセット法、分割法など)
・強度レベルの詳細(ピラミッドセット、ドロップセット、コンパウンドセット、、、)
・食事パターン
熱中する程度はさておき、トレーニングジャーナルを記録することは過去の成果や足跡をたどり、今後のトレーニングセッションにおける目標設定に有益です。
まとめ
税理士も筋トレももっと記録をしておかないとな。。
と思ったわけです。判断記録、業務記録、筋トレ記録。
特に税理士においては、真面目にいうと自己防衛の意味でも記録は必要だと思っています。